自宅で家族が急死した場面に遭遇すると、混乱と悲しみが交錯し、適切な対応が難しいことがあるでしょう。
そんな中、絶対にやってはいけないことを知っておくことで、後々の問題を回避する助けとなります。
この記事では、自宅で家族が急死した際に絶対にやってはいけないことについて詳しく解説します。
家族が急死したときに心を落ち着け、最適な対応をするために、ぜひ参考にしてください。
自宅で家族が急死したときに絶対にやってはいけないこと
自宅で家族が急死した場合、冷静に対応することが求められます。
しかし、感情的になってしまい、誤った行動をとってしまうことも少なくありません。
以下では、絶対にやってはいけない行動について解説します。
遺体を勝手に動かさない
遺体の状況は、そのまま保存してください。
勝手に動かすと、死因の特定が難しくなる場合があります。
少しでも事件性が疑われる場合には、証拠隠滅としてあなたの立場が悪くなってしまう可能性さえあるのです。
警察や医師が確認するまで、手を触れないようにしましょう。
銀行口座からの預金引き出し
家族が急死した際に、故人の銀行口座から無断でお金を引き出してはいけません。
法律に違反する行為であり、後でトラブルになる可能性があります。
まずは弁護士や銀行に相談し、正しい手続きを踏むことが重要です。
遺言書をすぐに開封しない
遺言書を見つけた場合、すぐに開封することは避けてください。
遺言書は法律に基づいて取り扱わなければならず、勝手に開封すると無効になる可能性があります。
専門家の指示を仰ぎ、適切な手続きを踏むようにしましょう。
不適切な処置を行わない
遺体に対して不適切な処置を行うことは避けましょう。
例えば消毒や遺体の清掃などは専門家に任せるべきです。
以下は行わないほうが良い処置の例です。
- 消毒液で清掃する
- 衣服を取り替える
- 遺体の移動
これらの行為は、遺体の状態を悪化させることがあり、遺族や医療関係者にとっても迷惑となります。
遺体をきれいな状態で保ちたい方は、警察への連絡が完了した後に、湯灌(ゆかん)を行うといいでしょう。
葬儀を安易に進めない
悲しみのあまり、急いで葬儀の手配をしてしまうことがありますが、安易に進めるのは避けましょう。
まずは役所や葬儀社と相談し、適切な手続きを確認してください。
手続き | 内容 |
---|---|
死亡診断書の取得 | 医師または警察により確認される |
葬儀社との契約 | 料金やサービス内容を把握する |
役所への届け出 | 死亡届など必要書類の提出 |
関係者へ無断で連絡しない
家族が急死した場合、関係者への連絡も重要ですが、無断で連絡することは避けましょう。
家族全員で連絡先を共有し、誰がどのように連絡するかを決定するのが良い方法です。
特にプライバシーに関わる情報については、慎重に取り扱います。
家族が急死した場合の最初の連絡先
急に家族が亡くなった場合、なかなか冷静に対処できないものです。
その際に、まず最初に連絡するべき相手を知っておくと、混乱を避ける助けになります。
本記事でも家族が急死した場合の連絡先を紹介していますが、さらに詳しく知りたい方は下記記事もご覧ください。
訪問診療を受けているかかりつけ医
訪問診療を受けている場合は、かかりつけ医に連絡することが重要です。
かかりつけ医は患者の病歴を詳しく知っており、適切な対応をしてくれます。
以下の手順で対処してください。
- かかりつけ医の連絡先を確認
- 急いで連絡して状況を説明
- かかりつけ医の指示に従い、必要な手続きを進める
かかりつけ医が到着したら、正式な死亡確認と必要な書類の作成を行ってもらいます。
かかりつけ医が不在の場合は警察に連絡
かかりつけ医が不在の場合は、警察に連絡する必要があります。
警察は現場に急行し、状況を確認します。
以下の表は、かかりつけ医が不在の場合に警察へ連絡する際の必要情報です。
情報 | 説明 |
---|---|
氏名 | 亡くなった方のフルネーム |
住所 | 亡くなった方の居住地 |
状況説明 | 亡くなった経緯と状況の簡単な説明 |
以上の情報を警察に伝えることで、適切な対応を迅速に行えます。
警察が到着した後は警察の指示に従い、必要な手続きを進めてください。
連絡先別の急死の伝え方
急な不幸が訪れた場合、関係者に適切に連絡することが重要です。
ここでは、病院、警察、親族への連絡方法について具体的に説明します。
病院への伝え方
急死が発生した場所が自宅や公共の場所であった場合、まずは救急車を呼び、病院に運ばれる場合があります。
病院に到着した際には、なるべく冷静に状況を説明しましょう。
以下の情報を伝えるとスムーズです。
- 亡くなった方の名前と年齢
- 発見された場所
- 発見時の状況(意識の有無、呼吸の状態など)
- 過去の病歴や持病があればその詳細
ただし、救急車を呼ぶと遺族は色々と辛い目に遭うケースが多いため、まずは一旦落ち着いて救急車以外の選択肢も知っておきましょう。
警察への伝え方
急死が疑わしい場合や、外傷がある場合は必ず警察に連絡が必要です。
警察に連絡をする際には、次の情報を用意しておきましょう。
項目 | 説明 |
---|---|
亡くなった方の情報 | 氏名、年齢、性別、住所 |
発見された場所 | 自宅の住所や公共の場所の詳細 |
発見時の状況 | 意識の有無、身体の状態、周囲の状況 |
その他の情報 | 周囲の目撃者や関連する出来事 |
親族への伝え方
親族に連絡をする際には、言葉を選んで慎重に伝えることが大切です。
電話越しに伝える場合は、急死の事実を丁寧に言葉にすることから始めましょう。
相手がショックを受けることを考慮し、ゆっくりと話すことが大切です。
可能であれば、近場の親族から優先的に連絡することをお勧めします。
急死の事実を伝えた後に、以下の点を尋ねるのも一つの方法です。
- 今後の対応についての相談
- ほかの親族への連絡の分担
- 葬儀などの手配に関する希望や意見
時間が許す限り、親族との連絡を密に保ち、支え合うことが大切です。
家族が急死した場合の適切な手順
突然の不幸に見舞われた際、適切な手順を踏むことが重要です。
ここでは急死した際に行うべき主要な手続きを解説します。
死亡診断書または死体検案書の取得
まず最初に行うべきことは、医師により死亡診断書(自然死の場合)または死体検案書(事故死や犯罪の疑いがある場合)が発行されることです。
これらの書類は、亡くなったことの公式な証明となります。
医師が訪れて書類を作成するので、速やかに医療機関もしくは救急サービスに連絡しましょう。
死亡届の提出
次に行うのは、市区町村役場への死亡届の提出です。
この届出は、死亡診断書または死体検案書と一緒に提出されます。
死亡届には、以下の情報が必要です。
- 亡くなった方の氏名
- 死亡日時
- 死亡場所
- 生年月日
提出期限は、死亡後7日以内です。
火葬・埋葬の許可申請
死亡届の提出後、次に行うのは火葬または埋葬の許可を申請することです。
この許可を得ることで、初めて法的に火葬や埋葬が可能となります。
一般的に埋葬許可証は市区町村役場で取得しますが、手続きが簡略化されている場合もあります。
手続き | 場所 | 必要書類 |
---|---|---|
火葬許可申請 | 市区町村役場 | 死亡届、住民票 |
埋葬許可申請 | 市区町村役場 | 死亡届、住民票 |
葬儀の手配
許可を取得したら、次は葬儀の手配に移ります。
葬儀業者を選定する際には、以下のようなポイントに注意しましょう。
- 費用
- サービス内容
- 口コミや評判
悪評が多い葬儀社はやめておくのが無難。
事前に葬儀社の評判は必ず確認しておきましょう。
葬儀の規模や形式は個々の希望や予算に応じて選びますが、基本的な流れは通夜、告別式、火葬の順に進行します。
大切な人を偲び、心を込めて最後のお別れをしましょう。
自宅で家族が急死したときのよくある質問
家族が自宅で急死した場合、多くの人がどのように対応すべきか分からず、混乱してしまいます。
特に発見が遅れた場合や警察の介入が必要な場合は、手続きや対応が複雑になることがあります。
このセクションでは、そんな時に役立つ情報を提供します。
発見が遅れた場合の対応は?
もし家族の死が数日後に発見された場合、まず落ち着いて対応することが大切です。最初に救急車を呼び、状況を説明します。
次に、かかりつけの医師や遺族の連絡先を確認しましょう。
警察が到着するまで、部屋の扉や窓を開けて換気することで異臭を防ぎます。
遺体の状態によっては、特殊清掃が必要になることもありますので、専門業者に相談することをお勧めします。
警察が介入する場合の対応はどうすればいい?
家族の急死が事故死や事件の可能性を含む場合、警察が介入することがあります。
警察の指示に従い、証拠となる可能性のある物品や現場を触らないようにしましょう。
警察は現場検証を行い、その後、必要に応じて遺体を検視に回すことがあります。
以下は、警察が介入する際に注意すべき点です。
- 警察の到着を待つ間、一切の物や現場を触らない
- 家族や目撃者は、警察に正確に状況を報告する
- 必要な書類や身分証明書を準備しておく
遺体の移動は専門業者に依頼するべき?
遺体の移動は、専門の業者に依頼することが通常の流れです。
専門業者は遺体の適切な取り扱い方法を熟知しており、安全かつ衛生的に対応します。
遺体の搬送を自分で行うことは法律的にも衛生的にも推奨されないため、プロに任せるのがベストです。
遺体の検視や搬送に要する費用は?
遺体の検視や搬送に要する費用は、様々な要素によって異なります。
例えば遺体の状態や運搬距離、利用するサービス内容などが影響します。
以下に、一般的な費用の目安を示します。
項目 | 費用の目安 |
---|---|
遺体の検視 | 約5,000円〜20,000円 |
遺体の搬送 | 約30,000円〜100,000円 |
特殊清掃 | 約50,000円〜200,000円 |
これらの費用はあくまで目安であり、具体的な金額は各業者によって異なるため、実際に依頼する前に見積もりを取ることが重要です。
自宅で家族が急死したら絶対やってはいけないことが多い
自宅で家族が急死することは非常にショッキングで、冷静な判断が難しい状況です。しかし、そんな時だからこそ、やってはいけないことを把握しておくことが重要です。
絶対に覚えておきたいこととして、遺体を不用意に動かすことは避けてください。犯行が疑われる状況では、現場保存が必要です。変に遺体を触ってしまうと、あなたに疑いの目が向くことになるかもしれません。
警察が到着するまで、現場をそのまま保ちましょう。
また、焦りからすぐに近隣の人や親しい友人に連絡しないようにしましょう。まずは警察と119番通報が最優先です。
これらの行動を避けることで、適切な対応ができるようになります。冷静さを保ち、一つ一つ慎重に行動することが大切です。